歯茎に水が溜まっているようなデキモノができた時、口内炎だと思ってそのまま無視していませんか?
放置していてもなかなか治らないなと思ったら、口内炎ではなく他の病気だったということもあり得るのです。
歯茎にできる水ぶくれの正体はどんなものが考えられ、どのように治療すればいいのでしょうか?
原因①:脂肪種
歯茎に水ぶくれのように発生する白いボツボツは、脂肪種かもしれません。
脂肪種は脂肪細胞による良性腫瘍であり、体の他の部位に発症するものと同じものと考えられます。
体幹部分に発生しやすく、顔などにはあまり発生しない腫瘍ではあるものの稀に歯茎に発生するケースもあります。
脂肪種の治療方法は?
脂肪種は基本的に痛みや痒みなどの症状がないので、問題がない場合は経過観察します。
ただし、大きな脂肪種であったり、口内で当たって気になる場合であれば外科手術で除去します。
自身で脂肪種であることは判断が難しいですし、悪性腫瘍であった場合には早期治療開始が大切ですので、自己判断せずに医師の診察を受けるようにしてください。
原因②:サイナストラクト
歯茎にできる水ぶくれは、サイナストラクト(旧:フィステル)と呼ばれる膿の排出口かもしれません。
虫歯や歯周病などによって歯茎が炎症を起こして内部に膿が溜まると、外に膿を出そうと排出口として水ぶくれのようなデキモノが発生します。
膿は臭いを発生し、膿が溜まっていくと痛みや圧力を感じるようになります。
サイナストラクトの治療方法は?
細菌に感染している部分を削って、根幹治療によって根の部分から綺麗にしていきます。
放っておいても自然治癒はしませんし、水ぶくれと考えて針などで指すことも不衛生です。
治療することで水ぶくれのようなデキモノを改善し、腫れを抑えることができます。
原因③:粘液嚢胞
粘液嚢胞は、唇の粘膜の下にある小唾液腺部分に発生しますが、部分的に歯茎にできた口内炎と勘違いされる場合もあります。
噛み傷などから唾液腺が傷ついて、出口を失った粘液が水ぶくれのように膨らんだ嚢胞内に溜まってしまうのです。
非常に薄い皮で出来ているので破れやすく、破れると平坦になりますが、またすぐに再発します。
粘膜嚢胞の治療方法は?
粘膜嚢胞は、嚢胞壁を手術で摘出する必要があります。
潰さないように袋になっている部分の周辺に余白を取って剥離するため、周辺の組織も一緒に取り除きます。
そのため、切除する範囲は大きくなるので術後は1週間ほど痛みや不便に感じるでしょう。
まとめ
歯茎にできた水ぶくれは、ただの口内炎なのか違う病気なのか自己判断は難しいものです。
早期治療が必用な場合や、放っておくと何度も再発してしまう可能性もあるので、病院で診察を受けるようにしましょう。
そうすれば、早期治療することで治療負担も減らせます。
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